ソーシャルレンディングのリスクと代表者保証

2019年6月5日

ソーシャルレンディングのリスク

ソーシャルレンディングを行う上でリスクは必ず抱えなければならないということは念頭に置いておかなければなりません。お金を貸すということは返ってこない可能性を完全に否定することはできないのです。

しかし、返済されない時のために対策を立てておくことはできます。ソーシャルレンディングでは事業者がそのための措置を取っていますが、その一つとして知られているのが代表者保証です。

返済されないリスクへの対策としての担保

貸付をしたときに返済を受けられなければ大きな損をしてしまうことになります。たとえ利子が支払われていたとしても元本ほどに大きいものになることはあまりないでしょう。返済が行われないという状況への対策として、不動産を担保にして貸付を行うという方法がよく用いられています。

ソーシャルレンディングでも不動産価値に見合った金額までの貸付を行い、不動産を担保として要求するタイプのものも流通しているため、元本割れを起こすリスクが低いものとして注目されているのです。

もう一つの対策としての代表者保証

返済できない状況に陥った借主からお金を取り戻すための方法としてもう一つ行われているのが代表者保証です。

ソーシャルレンディングでは事業主に対して貸付を行うということが多くなっていますが、その代表者となる代表取締役などの筆頭者に対して連帯保証人になることを条件に貸付を行う方法になります。

代表者保証が付いている商品を選ぶことによって元本割れを起こすリスクは低減されますが、どのようにしてリスクが下がるのかはよく知っておかなければなりません。

代表者保証の仕組みとは

代表者保証では、連帯保証人になった事業主が借り入れたお金の返済義務を連帯して負うことになります。もし事業が失敗して倒産になったら、企業として所有しているあらゆる資産を負債の返済にあてることになりますが、通常はそれだけで完済することはできません。

そのときに残ってしまった負債の返済義務を、個人である事業主が返済しなければならなくなる義務を負うのが特徴です。たとえ会社には資金がなくても個人として資産があれば、それを使って返済しなければならないため、最終的に全ての返済が行われる可能性が高くなります。

代表者保証とソーシャルレンディングの関係

代表者保証があっても代表者になる人物が信頼できるほどの資産を持っていなければ返済は実現されません。最悪、夜逃げなどによって踏み倒されてしまうこともあるのが事実です。

しかし、ソーシャルレンディングの場合には貸付先を指定することも知ることもできないので、信頼できる人物が代表者となっているかどうかはわかりません。それを判断する力量がソーシャルレンディング事業者に求められることになります。どの事業者を利用するかが重要になると心しておくのが賢明です。