クラウドファンディングと税金

2019年6月5日

種類によって異なるクラウドファンディングの税金

購入型は出資者は基本的には出資によって税金を納める必要はありません、投資型は分配金が生じた場合に税金を納めます。購入型や融資型の特徴、寄付型の税金について説明します。


購入型や融資型の特徴

クラウドファンディングでは種類によって税金の取り扱いにも違いがあります。比較的理解しやすいのが購入型であり、出資者は基本的には出資によって税金を納める必要はありません。

購入型は商品やサービス、権利などの購入のためにお金を払うという一般的な購入のプロセスとして解釈されるためです。

また、投資型もシステムとしてはそれほど難しくありません。出資をした時点では投資型のクラウドファンディングでも税金は発生せず、その結果として分配金が生じた場合に税金を納めることになります。

この場合の分配金は株式などとは異なり、総合課税の対象となる雑所得に分類されるのが特徴です。参考:クラウドファンディングサイトの特徴
一般的には源泉徴収税を控除した金額を与えられますが、過剰に納税をしてしまっていることが多いので最終的には確定申告をして適切な金額の納税を行うのが良いとされています。

寄付型の税金はやや複雑

寄付型のクラウドファンディングの場合には状況によって税金の扱いはやや複雑です。出資者が個人の場合にはお金を善意で与えることになり、金銭的な利益を得ていないことから税金は特にかかりません。

しかし、一般的な慈善事業への寄付とは異なり、寄付型のクラウドファンディングは寄附金控除の対象にはなりません。

そのため、クラウドファンディングによって所得税などの軽減を行うことはできないのです。一方、法人が行った場合には事業的な側面があると判断されて法人税の対象となります。

ただし、仕訳としては寄付金扱いにすることができるので損金として扱うことが可能です。参考:クラウドファンディングの種類

損金として扱える限度額が定められていますが、その範囲内で寄付型のクラウドファンディングを行うと法人税対策にすることができます。法人格になっておくと税制上で寄付型を利用するメリットが生まれるのです。