クラウドファンディング(投資型)

2019年6月5日

投資型クラウドファンディングに見る将来の資金調達

web上で条件を提示し、出資者を募ることで金融機関を介さずに資金を調達できるようになった!現在も投資型クラウドファンディングの市場は拡大していますが、比較的ハイリスク・ハイリターンと言える投資の選択肢が一つ増えることになるでしょう。


金融業の在り方が大きく変わる可能性

家を建てる、事業を開始する、はたまた今月の生活費が足りない…。人は生きていく上で、手持ち以上の資金を調達しなければならない場面に何度も遭遇します。

貨幣経済が浸透した後の歴史の中で、必要な資金を提供するのが金融業の存在意義でした。お金を貸すことで利息を手にし、金融業は成長してきました。

現在は銀行でも資産運用のサービスを行っていますが、根底は以前と変わらず、企業などへの融資が最大の収益源となっています。

参考:クラウドファンディング(購入型)

しかし投資型クラウドファンディングを含めたIT化の波は金融業にも関係しています。これまでは業として他人に融資を行うには巨大な資本と複雑な手続きが必要でした。

しかしweb上で条件を提示し、出資者を募ることで金融機関を介さずに資金を調達できるようになったのです。

出資をする側は既存の金融機関のビジネスモデルに個人で簡単に参入できることになります。

まだまだ社会における地位は低いですが…

現在、投資型クラウドファンディングの多くは不動産への投資で占められています。出資を募って得たお金で不動産を購入し、出資者に賃料で還元していくものです。

しかしこのような投資の形は以前からあり、出資者を募る方法がwebに変わっただけに過ぎません。参考:クラウドファンディング(寄付型)

そもそもお金の貸し借りには双方の信頼が必要であり、金融機関が行うのと同じようにはいかないのでしょう。しかしwebに対する信頼性が向上すれば話は変わってきます。

もし、顔の見えない個人からお金を借りるのと金融機関からお金を借りるのが同じ感覚になったとしたら、資金を必要としている人はどちらを選ぶでしょうか?もちろん金利が安い方です。

現在も投資型クラウドファンディングの市場は拡大していますが、今後は既存の金融機関と投資家とのパイの奪い合いが始まるでしょう。

しかしそれは上手くいけば資金の流れがより活発になり、経済にとってもプラスになるはずです。一般の投資家としても、比較的ハイリスク・ハイリターンと言える投資の選択肢が一つ増えることになるでしょう。